notes

続・小国は今日も雪だった

小国に住み始めて8年目の今日、やっぱり雪が降りました。4年目からの生活の変化といえば、お米を無農薬栽培で自給し、烏骨鶏を飼い、薪ストーブが5台に増えた事でしょうか、笑。

最近、ずっとゆめ描いてきた事がトントンと進み始めています。好きなことに夢中になれる時間を楽しみながら、ゆっくりどっぷり育てていきたいと思います。

ウッドデザイン受賞しました

たねもしかけもで設計させていただいた「山鳥の森オートキャンプ場 山鳥の湯」がウッドデザイン賞を受賞しました。
地元の小国杉を仕上げ材と構造体にふんだんに使い、温泉湯気の自然換気と南面採光など、基本に忠実に計画しました。新たな試みとして基礎コンクリートの仕上げとして「樹皮コン」を開発しました。樹皮のついたままの杉板を型枠としてコンクリートに転写する工法です。キャンプ場の施設ということもあり、自然の荒々しさや不均一さを備えた建築が似合うのではないかと考えました。結果として節や杉皮の色やケバが写り込んだ見慣れぬ不思議な仕上がりとなり、自分の中では成功したかなと感じています。

もっともっと内へ

お正月の初詣、いつからか気付いた時には「世界が平和でありますように、家族が健康でありますように」とお詣りしていた。しかし世界はいつだって争いごとが絶えないし、永遠なる健康もない。自分では変えようもない現実がある以上、神様に願かけするのは良くない。そして今年も同じように拝殿で一礼している数秒の間に大きな気づきがあった。

そうだ、「自分が平和で健康であればいい」。

そんな単純なことにやっと気づいた。
世の中は自分の意思とは関係なく常に大きく流れている。その流ればかりを見ていると、心がブレたり違和感が生まれたりするのは当然のこと。もっと自分に向き合って自身の調和を意識する。そして少し周りとの関係を調和する。それでいいのだ。

右脳と左脳のあいだ

年末ということで事務所の掃除をしました。しかしどこを掃除したのか分からないようなカオス状態が常で、あれこれギュッと詰まった空間でたねもしかけもやってます。

今年を振り返ると、上半期に関わった「神水公衆浴場」が特に印象に残っています。大学同期の友人が新築した住居兼銭湯の現場なのですが、どういうわけか私は施工の現場監督として参加することになりました。普段は設計をしている身なので設計している人の気持ちが分かる、と同時に以前施工に携わっていたこともあり施工する人の気持ちもよく分かるという、複雑に揺れ動く共感のオンパレードでした。ちょうど empathy〈共感性〉について考えていたこともあり、異なるアプローチで考えられたアイデアや感情のようなものに思いを寄せて、他者を理解するためのトレーニングの機会だったのかと思います。こちらの案件は新建築住宅特集2020年9月号に掲載され、たねもしかけもも施工者として紙面に登場(!)、貴重な経験に関わらせていただきありがとうございました。

今年もみなさまお世話になりました。
どうぞ良い年をお迎えください。

山鳥わっしょい!

この冬初めての雪が降りました。
今日は記念すべき現場縄張りの日。
明日の地鎮祭を終えて、新月いよいよ現場スタートです。

今回設計に携わらせて頂いたのは、南小国町の 山鳥の森オートキャンプ場温泉棟。3年前、たねもしかけも初めての住宅設計でお世話になったご夫婦からの依頼です。令和2年7月豪雨で隣接する河川が氾濫し、建物含めキャンプ場内が水害に見舞われました。これは大変だと駆けつけて驚いたのは被害の大きさを上回る、ご家族のポジティブさでした。ご両親の代から20年愛されてきたキャンプ場を復活させ、さらに魅力あるものにしたいという熱い気持ちを聞けて、逆に元気をもらいました。

構想したのは、自然体に手入れされてきたこの自然環境をそのままザブンとお湯につかって享受する超自然体験。いずれは自然に同化して環境の一部となる建築。地元の素材と職人さんで実直に作り上げます。

今回、同時に進んでいるのがバンガロー棟。設計担当は 三舛正順さん。地元の木材を3D加工技術を使って組み立てるデジタルファブリケーションの取り組みです。森と生産、現場を最小の流通サイクルで繋ぐ新たな可能性があります。手で運べるサイズの部材を積み上げる構造なので、非専門家でもみんなで助け合って建設することができます。部材単位の寄付や、マンパワーの人的寄付など、色んな助け合いや社会福祉の場面にぴったりの建築になると思います。

こちらのバンガロー棟は現在クラウドファンディング中で、建設ワークショップにも参加いただけます。これは現場に立会いたいな、と感じた方には是非ご参加いただきたいと思います。

がんばれ山鳥!山鳥わっしょい!

山鳥の森キャンプ場新しい形の空間作りプロジェクトhttps://readyfor.jp/projects/yamadorinomori2020…